フランス ポールリカールサーキットで第7戦フランスGP決勝が2021年6月20日に行われた。レッドブル・ホンダのフェルスタッペンがポールトゥウィンで今季3勝目を飾った。
スターティンググリッドは上記の順となった。
天候は晴れ、気温27℃、路面温度38℃のドライコンディションでレースがスタートした。
ポールスタートのフェルスタッペンはターン1を1位で侵入するが、次のコーナーでコースオフ。うまくポールを避けてコースに復帰。ハミルトンに先行を許し、序盤を2位でハミルトンの後ろでチャンスを伺う。グラフをみると、序盤フェルスタッペンはトップと変わらないペースで走行しトップのハミルトンとの差は最大3.1秒。3位で追ってくるハミルトンのチームメイトであるボッタスが16周目にピットインしてフェルスタッペンのアンダーカットを狙っている。タイヤ交換後この時点の最速タイムをマークしてフェルスタッペンの前に出ようとするが、フェルスタッペンも次の周にピットに入りボッタスより前でコースへ復帰(①)。フェルスタッペンはアウトラップで速いペースで飛ばしハミルトンのアンダーカットを狙う。直後ハミルトンがピットに入りコース復帰した時には、フェルスタッペンと並び、ターン1でフェルスタッペンがハミルトンの前に出てアンダーカット成功。ハミルトンとフェルスタッペンのピットストップ前の差3.1秒に対して、ピットストップで0.46秒、フェルスタッペンのアウトラップとハミルトンのインラップのタイム差3.176秒で合計3.636秒フェルスタッペンが速い。アウトラップの頑張りが実りハミルトンをパスできている(②)。
その後トップのフェルスタッペンとハミルトンの差は1秒以内で20周目から28周目まで続き32周目にフェルスタッペンは2度目のタイヤ交換を選択③。ハミルトンはトラップリーダーとなるが、ここでフェルスタッペンと同じ2ストップ作戦では勝ち目が無いと判断しそのまま走行。フェルスタッペンは新しいタイヤでハミルトンより早いペースで猛追。途中ボッタスが壁になりハミルトン優勝の手助けをするかと思いきや、すぐさまパスされる(④)。ハミルトンを助ける気はさらさら無かったのでしょうか。。。フェルスタッペンは驚異の追い上げで51周目にハミルトンに追いつく。フェルスタッペンが抜きにかかるがハミルトンは抵抗することなくあっさりパス(⑤)。残り2周でトップに立ち見事トップチェッカー!
3位争いは、ボッタスが序盤から3位を走行。その後ろ4秒遅れてペレスが4位。ペレスは24周目までミディアムタイヤで引っ張り1ストップ作戦。ペレスはピットからコースへ復帰した時点でボッタスと17秒差。ペレスはタイヤ交換後トップのフェルスタッペンと同等のペースで走行していたが、ハミルトンがラップリーダーになるとトップより早いペースで追い上げ。ボッタスが39周目あたりからペースが落ちてきたことで、終盤の49周目にボッタスをパス!そのまま3位表彰台を獲得!レッドブルの1-3フィニッシュとなった。
中団グループをみてみると、序盤中団トップは5位にフェラーリのサインツ、6位アルファタウリのガスリー、7位フェラーリのルクレールの順。フェラーリは予選のタイムアタックは速いがロングランペースはあまりよくない傾向にある。サインツとルクレールは早々にピットイン。両者ともにミディアムからハードタイヤに交換。ルクレールはタイヤ交換後10周は良いペースで走行していたが、その後はペースが悪くなり次々と抜かれていき2度目のタイヤ交換でミディアムタイヤにするが5周しかもたずその後はペースダウンし入賞を逃している。サインツは1ストップ作戦だが、ペースは悪く11位フィニッシュ。フェラーリはタイヤの使い方に課題がありそうだ。
一方マクラーレンの2人は予選はフェラーリより後ろの順位ではあるが、レースペースが非常に良い。多くのドライバーは15周前後にタイヤ交換しているが、ノリスはミディアムタイヤを25周目までもたせており、それほどタイムが落ちていない。ハードタイヤに交換後14位まで順位を落としているが次々と前の車をパス。フェラーリを抜いて前が開いているとトップよりも早いペースで走行(⑥)し最終的には中団勢トップの5位まで順位を上げてフィニッシュしている。リカルドもノリスほどはペースが良くないが最終的にはノリスに続いて6位でフィニッシュ。マクラーレンのレースペースの速さが光ったレースとなっている。
ホンダ勢のアルファタウリ・ホンダのガスリーは予選でも6位と好調。レースでもタイヤ交換で後退してしまったが終盤ペースが速いアロンソを抑えて7位フィニッシュ。日本の角田裕毅は、予選でのクラッシュの影響でピットレーンスタートとなり追い上げるが終盤ガスリーと比べてペースが落ちておりラッセルにも抜かれ13位でフィニッシュとなっている。
レース結果は以下の通りとなっている。